灘五郷・酒蔵めぐりの後半は、御影郷 から住吉側を渡って 魚崎郷 に入ります。
「 櫻正宗 」さんへ
だいぶん歩いたし、お腹も減ってきたので「櫻正宗」さんを目指します。
ここには「櫻宴(さくらえん)」⑫という食事のできる記念館があるのです。
やっと食事にありつける、美味い食事で旨い酒を呑むぞと完全に呑む口になっていたのに、予約で満席・・・飛び込みは1時間待ち・・・あぁぁ、力が抜ける。
仕方なくショップ「櫻蔵」にまわると、利き酒が目に入りました。
「 焼稀(やきまれ)生一本 」この蔵の代表銘柄の純米酒ですね。
私は櫻正宗を呑むのはこれが初めて。
同じ兵庫県内でも量販店にはそれほど多く出回っていないのか、見かけませんね。
ここでしか買えないお酒は?と尋ねてみると、
季節柄「 純米原酒 秋あがり 」ですねということで、1本お買い上げ。1360円。
「櫻正宗」さんの創業は、1625年、江戸時代の初め寛永年間で、古い歴史のある酒蔵です。
清酒の代名詞「○○正宗」は、この蔵が始まり!
六代目蔵元が、お寺で「臨済正宗」と書かれた経巻を見て、正宗(セイシュウ)が「清酒」と語音が相通じることから「正宗」を酒銘とした。
この酒の評判が立つにしたがい、酒銘に「正宗」を使うところが多くなり、「正宗」はいつしか清酒の代名詞に、読みも「まさむね」となっていく。
そして、明治の世となり商標登録をしようとしたところ、多くの「○○正宗」があったため「正宗」は普通名詞扱いとされてしまい、元祖なのに「正宗」単独での商標登録が叶わなかったとのこと。
それで、櫻を冠して「櫻正宗」としたんだそうです。
また、櫻正宗の酵母が、日本醸造協会の協会1号酵母だそうです。
最後に、「 浜福鶴 」さんへ行こう
櫻正宗さんの極近くに「浜福鶴」さんの酒蔵があります。
浜福鶴の親会社は、「小山本家酒造」さんで、江戸時代後期の創業です。
正式名称は「 小山本家酒造 灘浜福鶴蔵 」です。
浜福鶴さんの壁には「酒蔵通り」の看板が掛かっていましたね。
「浜福鶴」さんは、「吟醸工房」という施設で、ガラス張りの見学通路から酒造りの工程を見学できるのが特徴です。この日は、洗浄作業?を行われている従業員さんが1名いらっしゃっただけでしたが。
見学通路にこんな写真が飾ってありました。
左の小柄な方が名物杜氏 宮脇米治 さん。勤続68年、御年85歳だと思います。
神戸淡路大震災による酒蔵全壊を乗り越えてこられた方ですね。
米治さんの名を冠した酒もあります。
ショップの奥の方に青い法被を着た背中が見えるのが 米治 さんです。
この日は、無料の利き酒コーナーにいらっしゃいました。
いろいろお話を伺いながら、何種類、呑ませて貰ったかな。
気さくな方で、「これ買いますからもう一杯呑ませて」なんておねだりもしてしまいました。
それが「 純米吟醸 無濾過生原酒 仕込参號 」1877円。
「灘ガチャ」ありました! 灘の酒の一升瓶ミニチュアコレクション。
ここ 浜福鶴吟醸工房 で灘の酒蔵めぐりもお終い。
阪神電鉄の魚崎駅⑮へ向かっていると、また剣菱の蔵⑭がありました。
魚崎駅で電車を待っていると、向かいのホームにラッピング電車が入ってきました。
これは、日本一の酒どころ灘五郷をアピールする「Go!Go!灘五郷!」。
グッドタイミングです!
実に楽しかった灘五郷・酒蔵めぐり
今回買った蔵直売の3本
福寿 純米吟醸 Hyogo Sake 85
浜福鶴 純米吟醸 無濾過生原酒 仕込参號
3本をリュックに入れると肩にこたえたけど、どんな酒なんだろう・どれから呑もうかなあと思うと、その重みもまた嬉しいのは酒呑みだけかな。
下は、有料利き酒のお猪口。記念品です。
それぞれの蔵で貰ってきたパンフレット類。
灘五郷・酒蔵めぐり 15,533歩。
最初の1本は、福寿 さんの「 純米吟醸 Hyogo Sake 85 」からいきました。