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京都散策 大徳寺から千本通り(その2)

4/9 京都散策の後半です。

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まず、「 千本通 」 とは

千本通り 」は、死者を運ぶ道。

地図の青い丸囲みが 船岡山 で、その北西あたりを「 蓮台野 」といいます。

この「 蓮台野 」と洛西の「 化野 」、洛東の「 鳥辺野 」が、平安京の葬送の地だったそうです。

人々は、この道を通って亡くなった者を「 蓮台野 」へ運び、その場に置いて風化させたのだそうな。風葬 ですね。

千本通りには、通りに沿って死者を弔う多くの 卒塔婆(そとば)が立ち並んでいた事から、いつのことからか「 千本通」と称されるようになったとのことです。

そうそう、この千本通り、平安京のメインストリート「 朱雀大路 」でもあります。

千本ゑんま堂 あの世への入口 No.⑤

平安時代に生きた 小野 篁 には、この世とあの世を行き来する神通力があり、昼は宮中に赴き、夜は 閻魔 様に仕えたとの伝説を残しています。

その 小野 篁 が、亡き先祖を再びこの世へ迎える「精霊迎えの法」の根本道場として建立した祠が「 千本ゑんま堂 」の始まりとされています。

この辺りの地名は今でも「 閻魔前町 」といい、葬送地「蓮台野」と平安京の境だったのでしょう。

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小野篁や鳥辺野の記事はこちら ↓ )

釘抜地蔵 No.⑥

石造の 地蔵菩薩立像 は、弘法大師 の作と伝えられており、もろもろの苦しみを抜き取ってくれるという「 苦抜(くぬき)地蔵 」がなまって「 釘抜地蔵 」と呼ばれるようになったとか。

「釘」は苦しみの象徴で、あらゆる病や苦しみは釘が刺さった事が原因とされ、地蔵菩薩に祈願すると「釘抜き(平癒)」の救済があると信じられてきたそうです。

そして、苦しみから解放されたら、2本の八寸釘と釘抜きを張り付けた「御礼絵馬」を奉納するのが習わしなんだとか。

本堂の壁にびっしりと貼り付けられていました。

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千本釈迦堂 おかめさんに会いに行こう No.⑦

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千本釈迦堂 の名前の由来は、

本尊の釈迦如来坐像が、古来より厚く信仰されている。

近くに南北に走る千本通りがある。

千本の卒塔婆が道に立てられていた。 など、諸説あるようです。

この 千本釈迦堂 は、鎌倉時代初期の創建で、その本堂は 応仁の乱 の災火をも免れた京都最古の建造物なんだとか。国宝に指定されています。

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本堂前のしだれ桜は、「 阿亀桜(おかめざくら)」と言います。

この「 阿亀桜」の右側に、大きな「 阿亀 」さんの像がありました。

ここで「 阿亀 」の由来を

阿亀 」とは、本堂建築で棟梁を務めた大工の妻でした。その棟梁が本堂を建築していた時、重要な柱の寸法を間違えて短く切り過ぎ、責任ある棟梁として苦悩している時に「枡組で補えばどうか」と助言して、夫の窮地を救ったのです。
これにより夫は工事を無事に成し遂げる事になりましたが、「専門家でもない女の知恵で棟梁が大仕事を成し得たと言われては夫の恥」と、上棟式を迎える前に「阿亀」は自害してしまいました。

現在でも人々は、この「阿亀」のふくよかな笑顔と夫想いの明るい人柄を偲び、悲話の主人公「阿亀」のように「 助け合う円満な夫婦であり続けたい 」とお参りするのだそうです。

あぁ、手、合わせとこ。

ここの仏像は、お寺に申し込まないといけなくて、見てこなかった。

快慶作という「十大弟子像」なんか、見ておけばよかった。後悔。

等持院 足利将軍像を見に行こう No.⑧

最後に、ちょっと足を伸ばして「 等持院 」へ。

ここでもアプリ「 歩くまち京都 バス・鉄道の達人 」を使って、市営バスと「嵐電(らんでん)」を乗り継いで行きました。

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嵐電 」とは、京福電気鉄道嵐山本線のこと。

嵐電」でのICカードですが、全線均一運賃なので乗るときのタッチは不要。

降りるときにリーダーにタッチするのですが、有人駅では改札口で、無人駅では車掌さんのいる車両のリーダーにタッチするんです! まごつきました!!

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等持院 は、臨済宗天龍寺派のお寺で、足利氏 菩提寺です。

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この「 霊光殿 」の中に、歴代の足利将軍像が安置されています。

ここも写真撮影はNGだったので、HPからの引用です。

このような歴代将軍像が左右にずらっと並んでいます。

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この庭園は、夢窓国師 の作庭だそうです。

この日もだいぶん歩いたので、座敷に座ってぼーっと眺めていました。

参拝客は私の他に4、5組ぐらいだったので、静かな時間でしたね。

庭の奥にちょっと見えるのは立命館大学です。

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この宝筐印塔が、等持院殿・足利尊氏 のお墓です。

 

気持ちのよい京都散策でした。

ポピュラーではないエリアなのか、観光客もまばらな静かな京都でしたから。

ですが、帰りにJR山陰本線円町駅 から乗ったら、なんと満員!

これ、嵐山帰りの観光客だと思います。嵐山や東山はいっぱいだったのでしょうね。

 

次は、京都国立博物館最澄天台宗のすべて」(4/12開始)に行こうかなと考えています。