ラーメン店「 煮干蕎麦 藍 」で煮干蕎麦を食べながら、昼からどうしようかなと考える。
そうだ、仙洞御所〔⑦〕に行ってみよう。
京都御所には何回か行ったことがあるけど、仙洞御所 は行ったことがないなあ。
庭園がとっても良いらしいし、そこでちょっとゆっくりしよう。
で、鴨川 に掛かる荒神橋を渡る。
調べもせずに動いたので、遠回りで歩いてしまって、やっとこさ入口に着いたと思ったら、なんと入場方法がややこしい!
御所 と違って何時でも自由に見学できないんだとか!
今は1日4回で各回20名ずつ。15:30のグループは空きがありますとのこと。
ガーン! 皆さん、よく調べていきましょう! 諦めた。
で、取り敢えず 京都御苑 を抜け出そうと重い足を進める。
上の写真は御所の東南隅の 建春門 と土塀。
歩きにくいバラス道の上、まあ、とにかく広い。
この日、皇宮警察 の巡回パトカーによく出会った。何も悪いことをしていないのに、なぜか緊張する。私だけかなあ。
京都御苑 北側の 今出川御門 から出て、西に行くと「 冷泉家住宅 」〔⑧〕がある。
冷泉家 は、皆さんもよくご存じの 藤原俊成・定家 の子孫。その冷泉家住宅は、京都御所にあった公家屋敷の中で最後に残った貴重な建物で、重要文化財に指定されている。
仙洞御所の当てが外れたので、室町幕府 や 応仁の乱 に関わりの深い地を巡ることにした。
〔⑨〕は「 足利将軍室町第跡 」
〔⑩〕は「 東陣跡 」
応仁の乱 で、細川勝元 の 東陣 がこの辺りだと推定されている。
しかしながら、小さな児童公園にこの表示板が立つだけだ。
これに対して、山名宗全 の 西陣 は、京都市考古資料館 に立派な石碑が建っている。それに、世間に広く知れ渡っている「西陣織」や「西陣」という地名としても残っている。
ウッドミルブルワリー・京都 〔⑪〕
ビールを飲まないで済むわけがない!
京都はあくまでも史跡巡りで訪れているのだけど、裏目当てもあって、今回はココでビールを飲むこと。2018年3月からビール醸造を始めた小さなブルワリーだ。
お店の方に、一番のお勧めはと尋ねると はっさくホワイト 。
「八朔」を丸ごと使用しているので、爽やかな香りで、ほどよい酸味で、ゴクゴク飲めるビールですとのこと。じゃあ、まずはそれからいこう!
旨~い!! 次は ペールエール だ!
私は、こっちの方が良い!!
たまたま、客は私ひとり。
店主のご夫婦とひとしきり話し込みながら、至極のひとときを過ごす。
ゴールデンエール をお土産に買って、次の場所へ。
今は土・日曜日のみの店舗営業とのこと。
ここ、穴場です。皆さんも是非立ち寄ってみてください。
〔⑫〕百々橋ひろば
ここは、応仁の乱の時、両陣営の境目にあたるところで、幾度となく激しい戦が行われた場所とのこと。「ももばし」ではなくて「どどばし」と読む。
応仁の乱の時、東陣と西陣は意外に近接して陣を敷いていたんだなあ。
〔⑬〕山名宗全邸跡
このあたり「 山名町 」という地名が残っている。
〔⑭〕旧 一條戻橋
「 一条戻橋 」は、平安京造営時に 堀川 に架けられた古い橋だ。
平安時代の漢学者・三善清行が亡くなり、お棺がちょうどこの橋に差し掛かった時、熊野詣に出ていた清行の息子が駆けつけた。息子がどうか息を吹き返して欲しいと願ったところ、清行があの世から息を吹き返したという逸話が残されている。
それで、あの世からこの世へ戻ったという場所として「 一条戻橋 」とよばれるようになったそうだ。
上の逸話で「お棺がちょうどこの橋に差し掛かった時」とあるのは、一条通りのずっと北には「 蓮台野 」と呼ばれる京都の三大風葬地の一つがあったからかな。
一条通りは、この世とあの世の境目なんだろう。
また、源 頼光 の四天王の一人、渡辺 綱 が、一条戻橋の上で鬼女と出逢い、名刀・髭切りの太刀で鬼女の腕を切り落としたという逸話も残されている。
橋の左側にたたずむのは、安倍晴明 が使う「 式神 」だそうだ。
晴明神社 〔⑮〕
晴明神社 は、平安時代中ごろの天文陰陽博士「 安倍晴明 」をお祀りしていて、「魔除け」「厄除け」の神社として有名。
野村萬斎 さんが安倍晴明の役をした映画『 陰陽師 』がヒットした所為なのか、ここだけはやたらと人が多かった。
上の写真は「 一の鳥居 」
額に掲げられた金色に輝く社紋「 晴明桔梗 」が特徴的。この「晴明桔梗」は「 五芒星 」とも呼ばれて、陰陽道で用いる祈祷呪符のひとつなんだとか。
「 厄除桃 」古来、桃は魔除け・厄除けの果物と言われているとのこと。
厄をこの桃に撫で付ければ、清々しい気持ちになることができるらしい。
晴明公が念力により湧出させた井戸「 晴明井 」
病気平癒のご利益があるとのこと。
この日は 26000歩 歩いた。
コンビニ〔⑯〕でコーヒーを飲みながらしばし休憩。もうヘロヘロで最寄りの駅まで歩く元気もなかったので、堀川中立売バス停〔⑰〕から市バスに乗ることにした。
いつもなら帰路につく前に、京都駅地下街で「冷酒で天ざる」といくのだけど、この日はお腹があまり空いて無くて、お土産(生八つ橋)を買ってそのまま帰ることにした。
ああよく歩いたけど、秋晴れのもと、静かな京都歩きが出来て満足したなあ。
( 前の京都歩きの記事はこちら ↓ )